2013-08-05 23:21:53
こういう見方もありますよ。
これはこういうことなんですよ。
人の意見の振り翳しやすさを改めて感じた『風立ちぬ』
果たして、オリジナルをひねり出すことができるのか。
前半、とことんハマらなかった。
右にも左にも動かない感情
動くのは、お尻の重心だけ。
どうして僕はここにいるのだろう。今見ているこのキレイなアニメーションはなんだろう。僕は誰なんだろう。
賛をみても否をみても、どっちのベクトルもゼロから遠いこの映画で、
あぁ僕はハマらない側なのか、と
それだけ、前フリが長い。
ふたりが再会してから僕はピタッと時が止まり、ラストまでかける。そういう意味でおもしろい映画だった。
これは、
映画の「ポップコーンを食べる時間帯」の統計にも表れている。
最初っからポップ!コーン!と数十分間ずっと口に運び続ける人…87%
中盤から一気にはまりだすとその割合は2%まで下がり、
ユーミンの曲が流れ始めて慌ててかきこむ人…65%
そういう映画だ。客席に、耳をすませば。
答え合わせで言うならば
結核患者の前でタバコを燻らすシーンは相当に予想を裏切られ感動した。
泣きはしなかった。
もらい泣きを意識しすぎてるのか、登場人物がすぐ泣く。主人公の周りの人物がみな「ジブリの涙」を流す。
ジブリらしさ、と、現実、が上手くミックスされた映画だ。
終わった後
自分は余韻に浸っていると、思い込みたい映画だ。
理解していると思いたくて思われたい映画で、
たっぷり味わったと、思い込みたい映画だった。