心頭滅却すれば火もまたスズシ

わるあがきはじめました。

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シゴトしてると面白い話やいい話を聞く機会が多い。皆さんご存知2016年リオ五輪の閉会式の数日後に聞いた話から始めます動画はこちら(YouTube)思い出し感動をどうぞ。

「あのオリンピックの閉会式を見てわーすごいな、ワクワクするなぁで終わらせたら一生受け手でおしまいだ。あの動画を見た時に3つのことを考えるといい。その1“オリンピック委員会”というおカタイ組織を前に、ある種アングラで大衆ど真ん中とは言いにくい椎名林檎を起用しましょうという企画・提案力。その2に逆サイド、管掌するのが難しいであろう椎名林檎という才能の塊を最大限輝かせるディレクション(方向付け)力。その3、何と言っても自社電通に最大限の利益をもたらす交渉・営業力。これこそがコンテンツを作ってビジネスをするということの神髄。」

当時はあまり理解できていなかったけど、自分がイベント仕事に携わるようになってズルズルになっちゃう時いつも、このスゴさを思う。インタビューなんかを読むと、一流クリエイターと言われる方々がみな口をそろえて「クリエイティブなんて、仕事の99%は調整ですよ」と話しているが、謙遜でも冗談でもなく、恐らくこうした調整を日夜重ねたその結果、人の心が動く表現が出来上がっていく。三方よしって言葉が便利すぎて下っ端営業マンでもすぐ頼っちゃうんだけど、仕事には当然レベルがあって、あのオリンピックの閉会式のそれはそれは相当ハイレベルな三方よしなんだと思う。

なにも満点大笑いってだけじゃなく、腹にストンと落ちたり、喉元耳元脳みその元を通り過ぎる時に心地いい擦過感があったりする話が好きで、たまに営業先のお客さんからそういう話が聴けたときは本当に心が躍る。メモ魔だから帰り道すぐメモ取っちゃう。いつか、自分のためだけにこのスマホのメモ欄を出力したいなキンコーズかなアクセアかな葬式で一緒に焼いてほしいな、あ、遺骨はシュレッダーしといてー。

映画『JOKER』は僕はそんなにはまらなくって、終始「そりゃ、そうだよなぁ」という感情しかなかったんだけど、あの不気味で優雅なステップしながら階段を降りてくるあのシーンが奇麗だった。全能感とか多幸感とか言葉にするのはまた野暮いけど、めちゃくちゃ心ははしゃいでるのに周りがスローに見えるあの感じ。新しい商談がまとまった帰り道とか、死ぬ前に思い出したい夜とか、初めて好きな子に「うち来る?」って聞かれた日とかありません?ちなみにあのシーン、ハサミで元同僚ヤッちゃった後だけどね、よくできるな。あの小さい男、あそこで帰されてもPTSDでどうかなっちゃうだろ。

 

ここ数十年イノベーションが起きてなかった保険業界で、還暦を過ぎてネット専業のライフネット生命を創業され、今じゃ立命館アジア太平洋大学(APU)の学長も務められている出口治明さんの生き方と考え方がすごく好きで1冊読み終わってさらに古本屋で2冊買ってくる週末。改めて出口さんの教養の幅、その「知の巨人」ぶりに心が震えるないものねだりのI want to you。圧倒的な「知の巨人」のような方々と仕事をする機会も増えてきてシンプルにビビる。自分、知らないことだらけ過ぎる。小さい頃から、知らない分からないアレルギーがすごくて小5と高1は本当に算数数学が分からなくて自分生きてる価値ねーっていつも絶望していた。とはいえ今、僕が身を置く民間企業なり産業なり市場経済なりは、日々答えのないことをやっていかなければ明日の飯が食えないのだ。

「分からない」に怯える日々が続く。「知らない」にひれ伏す日々が続く。

そんな中で読む出口さんの本、ノンポリ学生の典型で漠然と川の流れに流されて生きていこうと決めていたそうで共感しまくる以下著書より。人間の営みはすべて脳がコントロールしてる。しかしその脳の活動で意識として知覚されえるのはわずかしかない。わずかしかない部分で必死に考えた将来設計図なんてつまらない。二十歳を超えたら余生。意志の力だけで何かを成し遂げた人はとても少ない。自然体で自分に正直に生きよう。仕事も人も、去る者追わず来る者拒まず。時間にとらわれるのが嫌で30歳で腕時計を捨てた。手帳も一切使わないという。本と旅。こんな風に生きたい。

日頃から「いい話を仕入れて、いい話を伝える人になりたい」と思っているけど、もう少し分解すると「いい話」→役に立つ、救われる、笑える、おもしろい、新しいみたいな形容詞が近くにあって民間企業の営業マンをやっているのであれば、お客さんのために脳みそなり口先なりを使えたらいい。創造できない僕は経験するしかないから、本と旅ともっと親しくなろう。そうして生まれた皮膚感覚を残しておきたいから夜中にブログ書いてる出力作業、あ、ここの再現性コピーしといてー。

出口さんの著書を読むと日本生命時代の話からヨーロッパで滞在されていた話からライフネット生命を立ち上げた話から(まだそこまでしか読んでおらず)、すべては仕事がご自身を作ってきたことがうかがえる。仕事すげぇ。結局やりたくてやってるって結論。はたらーこーはたらーこーってももクロが歌ってる。お金がもらえるところも重要ってれにちゃんが歌ってる。

前に、リクルートご出身の営業コンサル会社の社長に聞いた話、「1日に新しいことを3つしましょう」ということらしい。いつもと違う道を通る。コンビニの新商品スイーツを買う。日経新聞を文化面から読んでみる。

 

限られたリソースでお金増やし、仲間増やし、幸福増やしゲームをしている。自分の人生の経営者は自分だ。日本で最初にUSBを作ったビジネスデザイナー濱口秀司さんはこう仰る「困ったら絞れ!好きなものをもっと絞れ。大好きな人をもっと絞れ。大切なことをもっと絞れ。競争する場をもっと絞れ。身体と精神をもっと絞れ。」「いい話を仕入れて、いい話を伝える人になりたい」って思ってるそのいい話はどれも最初は知らなかった、よく分からなかった話でしょう。分からないことは多いけど、きっと少しずつ減らせるよって昔の自分に言ってあげたい。

 

さて、アイデアは距離に比例する。おかげさまで色んな経験をさせてもらってる。南海キャンディーズしずちゃんに恋愛相談をする素人男性役のお仕事があって、台本はあるにはあるんだけどどうか自然で頼みますよ、って雨男の晴れ舞台。「そやなぁ、女の子は弱ってるときに優しくされたら弱いからぁ、リングの上とかで告ればええんちゃう?」「いや、僕ボクサーに恋してないんですよ」ってよせばいいのに思わず勝手にツッコんじゃったり、慣れてくると「しずちゃんは理想のプロポーズってありますか?」と質問振っちゃったり「えぇとなぁ、クリスマスの夜に泊まって、朝起きたら指輪がはめられてる、とか?」「それキュンとします?どうですお客さん?」ってお客さんに振っちゃったりした。後日イベント会社さんに「困りますよ」って怒られた。三方よし、むっず~の確信犯~。

 

 

人がしたことない体験と、あと周囲の天才が自慢なので転載しとく。ここんとこよく遊んでる高校野球部キャプテン奥ちゃんは「天才と凡人の間をつないでくれ」と僕に期待してくれていて、凡人代表としてあちこちの天才に会ってエピソードトークを拡充させていきたい。

社会人お笑い倶楽部のチームメイト、大学お笑いサークルの先輩のnoteがもう信じられないぐらい面白い。言葉が踊ってる。踊り狂ってる。最高の娯楽で今週ずっと感動しっぱなし。ほんと読んでほしい。僕のブログなんていいから。

note.mu

 

こんなおもろ先輩をはじめ、お笑い倶楽部のチームメイトたちとのライブがそりゃあもう楽しすぎた。詳細はまたゆっくり書きたいのだけどお笑いライブやった後の生きた心地が快感の一言、死ぬ前に思い出したい夜が増えました。へったくそなんだけど動画上がりましたので見てほしいところです。これが初っ端なんで上手くなるから草野球ならぬ草お笑い。

漫才

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コント

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自分の名前で検索すると去年出させてもらったローカルテレビの映像が出てくるんだけど(YouTube)、せっかくなら再生数で超えたい秋、どんぐりの背比べ。次回は2月15日(土)下北リバティで昼夜2公演やるからご予定いただけますと幸いです。いや、最後告知するんかい、もういいよ。(はける)