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心頭滅却すれば火もまたスズシ

わるあがきはじめました。

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旅先で撮った写真を送りつけてくる女の子、恋〜。

あれ、おい、嘘だろ?便座が、ひんやり!?春〜。

知ってたけどやっぱり止まっちゃくれない、時~。

それぞれの人生を、どうにか元気しててね、旅~。

永遠に見えて月日って文字がひそんでるの青春~。

明かりを灯す。ここだよここで生きてるよ、窓~。

思い返すとケンカも悩みも涙もどこかへ、阿保~。

思い返すと笑って笑かされて笑いあって、阿保~。

1人なんだけど1人ぼっちじゃない気がする、夜~。

人と人と人と人と人と人と人と僕と君の、日々~。

起きて食べて役に立って学んで眠る普通の、幸~。

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「幸せに向かってるはずなのに、その途中が不幸せだったらそれって果たして幸せって言えるんですか!?」って、こないだ年下の、同じ業界に身を置く女の子が言ってた。

「あたしは人生、ずっと、いついかなる時も、どの一瞬を切り取っても、幸せでいたいんです!」って酔っ払って言ってた。

 

仕事がうまくいかないらしい。第一声そんなこともあるよって言おうとしてやめとく。分かりやすく壁にぶつかっているその子を見て、1年前おそらく僕も分かりやすく壁にぶつかってたっけって思い返してそう言えば、肺に穴あけてたから何も言えない。どう克服したかなんて分からないし、克服したのかも分からないから何も言わない。何というか元気で笑ってくれてたら嬉しいなって、無責任に思ってる。応援してる。

「酔っ払ってぱっぱらぱーになるのは好きなんですけど、二日酔いになるのがきつくて。あ、でも知ってます?二日酔いにならない食べ物、これです!」ってカバンからラムネ取り出して食べ始めた。2件目のお洒落なバーでぽりぽり食べ始めた。「含まれてるブドウ糖の量から、森永のやつが一番いいんです!」って僕のお皿にも数粒くれた。愛(いと)しいなって思った。「あと実は、今まで黙ってたんですけど、長く付き合ってる彼氏がいるんです。」って報告してくれた。愛(かな)しいなって思った。何というか元気で笑ってくれてたら嬉しいなって、無責任に思ってる。「歌って踊れなくてもいい。誰かの明日を元気にできれば、それはもう誰かのアイドル。」ってミスiDのコピーを頭でなぞる。応援してる。

 

そろそろモテナイ君の企画に出られそうなくらい、どうしようもなくモテナイ人生だなって思いながらも後日、あの子の言葉をじゅんぐりじゅんぐり。すぐ惚れてすぐ影響される自分の心に手を当てて、今幸せかって問い質す。「一瞬も一生も美しく」っていう素晴らしい資生堂さんのコピーも参照しながら。たしかに僕の日常もパッとはしていない。言わないだけで、何も成し遂げていない1日も多い。すれ違う女子高生に「あーうちらもあんな風に社畜になんのかなー」「ちょ、やめなって聞こえるって」なんて言われたこともある。言わないだけで、それでも負けないぞって思ってる。

 

例えば、どんな発明家でも成功するまでは失敗してる。iモードの生みの親夏野さんも、ミドリムシビジネスをはじめるも500社に資金援助を断られた出雲さんも、チリンチリンに辿り着くまでのチュートリアルさんだって、やり続けたから当たったのかもしれない。「リボルバー理論」という言葉を会社の上司がよく話してくれるんだけど、要は弾は1発必ず入っていて早く出るか遅く出るかの差だと。だから出るのを信じて撃ち続ける。できる限り速度を上げて。

今一緒に仕事をさせていただいているレジェンドクリエイターの方も「3年、5年、10年ってのはやっぱあるよ。」って笑って話されるんだけど、3年、5年、10年を毎日あがいてあれこれやった結果のそれでもかそれゆえか3年、5年、10年だと思う。後から笑って振り返れるカッコヨサに憧れながら、僕ら若手の不安は尽きないモテナイ。

 

ヒントになるかなこないだの朝刊に、星新一大賞の結果が出てた。言わずと知れたSF作家星新一の圧倒的な想像力から、「理系文学」を土俵に、アイデアとその先にある物語を競うコンテスト。その贈賞式で、星新一の次女の方の挨拶の言葉があった。どうやら星新一の親父さん星一がそもそも大のSF好きで、憧れのエジソンからもらったサインの横にはこんな言葉があったらしい。

「なぜ成功しない人がたくさんいるのか。それは彼らが考えるということをしないからだ。」

 

端っこだろうが、若手だろうが、創造的産業をえらんだその子と僕。

最近個人的に思うのは、「やらない」っていう選択肢はあってもいいけど、「考えない」っていう選択肢はないのです。知識はあるけど知恵はない僕には難しいテーマでそれこそ3年、5年、10年考えようと思う。

次の瞬間には消えてなくなってるかもしれない人生で、悔しいけど幸せになる覚悟みたいなものが必要なのかもしれない。あと、考えるための数と時間も。まだまだ死ねない。ほんと頼むからもうちょっと頑張るから。

 

またしても悔しいけど「好きだ」って言えなかった僕からは以上です。飯食ってた一瞬、すごく僕幸せだったんで愛しいけどまたご飯でも。

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シャカイ人になってカショブン所得が増えて何がよかったかって、自分の好きなものを表明し、投票し、いい意味で差別できるようになったことだと思う。

AKB総選挙はあれは実はAKB株主総会なのです、ってのは有名な話で。より多くの金を出してより多くの株券を買った人により大きい権利がある。って言うほど僕はまだ稼げてないし末端の消費者、雀の涙、ハトのふん。

不細工なのにいい顔しがち。好きでもないものに気を遣って好きですって言うのは優しさでもいいやつでもなんでもない。嫌いなものや苦手なことを、あ、全然いけますって残さず全部平らげたところで、大人は別に褒められないし、後からすげぇ腹くだす。

だったら嫌いなものに嫌いって言うエネルギーは注ぎたくないから、好きなものをひたすら愛でる応援するエコ贔屓エゴ贔屓。

 

「小さなきっかけが、壮大な冒険の始まりだった。」とだけ書かれた1枚のポスターその小さなきっかけが、10数年ぶり南海大冒険か太陽王伝説か、それ以来のドラ映画の始まりだった。

育ちのよいしずかちゃんですら、お客さんにお尻を向けているこの1枚のポスターたったそれだけ。前評判も、予告編も見ず調べず聞かず土曜の夜に1人映画館へ。このポスターを作ってくれた人への感動感謝が連動連射溢れ出し、スンズク駅の地下ロードに展示されてあったポスターは全部写メ取っちゃった、シゴトで急いでいたのに。facebookにもあげてみる。感動をシェアできるいい時代。好きなものを好きな人と分かち合えるいい時代。このポスターを作ってくれた彼か彼女か彼の人かのためだけに払える1,800円がある。好きなものには好きと言う。お金を使う。投資する。いざ、ドラえもん

 

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観終わった。

お話自体はホントそんななんてことなかった。すごく都合良かった。目が覚めた。

とは言え平井堅師匠の『思いがかさなるその前に』以来の「ねぇ」始まりのメロディは心に沁みた。早速youtubeで調べてみたら彼、お弁当のおかずになってた。

www.youtube.com

すごいな。来るところまで来たな。よく分からないよ。

別に、歌ってみたの数々はいいんだけど、アップしてみたは鬱陶しいもんで。ちゃんとお金出して本家本元を聴こう。差別しよう。ね、ドラえもん

 

日曜の夕方には、話題作『ラ・ラ・ランド』へ。ち・び・まるこは差し置いて。

これをララランドと書くか、ラ・ラ・ランドと書くか、人間が出る気がします。後者の人は一生付き合っていたいです。予告編の最後「ようこそラ・ラ・ランドへ」ってナレーション入るんだけど、公園とかテーマパークのランドっぽく誤解させててちょっと勘弁。Welcome to Tokyo Disney Resort的な感じは違って、後で意味知ってふるえたけど「恍惚」とか「陶酔境」って意味らしいじゃん。うわぁあ。

 

『セッション』をたまたま先月観たので、この監督の、人の内面をズレなく突き刺す感じうわぁあってなった。男の恋は名前を付けて保存して時々開いてあー今ごろこうだったかなって妄想して叶わないからまた閉じて。ただ単にめでたしめでたしじゃなかったねー、じゃない。最後の見つめ合い。見つめるミア、見つめるセブ、見つめる僕、口角の上がるミア、口角の上がるセブ、口角の上がる僕。うわぁあ。なんだこれ。すごいいやで、すごいよかった。好きの反対は無関心で言うと、ほっとけない映画ナンバー1。それで言うとさ「観るもの全てが恋に落ちる」なんて雑なフレーズはやめてほしかったな。そんなわけないって一気に安っぽくなる。全米が泣いた。みなさまのお墨付き。

いきなり歌いだすミュージカルの違和感も、ところどころ音じゃなきゃ歌じゃなきゃ伝わらない部分があるんだろうから、音楽への教養も深めていく。ピアノ弾こう。

ドイツ語は詩を書く言葉。フランス語は愛を語る言葉。イタリア語は歌を歌う言葉。英語は商売をする言葉。日本語は人を敬う言葉なんて言われる。ないと思うけどラ・ラ・ランドの日本語吹き替えがあったら地獄だな。

 

女優さんはやっぱりきれいな背中をしているし、長く付き合って別れちゃったことのある自分にはスーパー染みた映画でして、帰り道色々考えながら思い返したりなんかして。

恋したら好きな子の喜怒哀楽が木彫りの鑿みたいに僕の心を形作る。あなた仕様に出来上がっていくそんなとき『僕の心をつくってよ』って歌う平井堅師匠に、一生師事しようと決める。

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ん、桜かな?

いやまだ早いな、梅かな由愛可奈!ってお思いの皆さん残念でした河津桜でしたー。知らんがな。河津桜は1、2月に咲く、ちょっと早い桜なんです。前期合格みたいなもんかな?指定校推薦みたいなもんかな?知らんがな。ソウロウみたいなもんかな?「また先に いっちゃったごめん うつむいた あなたがこんなに 愛しいなんて」って昔なんかのサイトで見たアダルト短歌かな?クリックしちゃうよね。知らんがな。

 

お仕事と書いてキャパ越えと読む。「もうだめだ」と「かかってこい」を繰り返して、反復横跳びの息切れ。僕みたいな小心者になると上手くいった時でさえ「ドヤ」ってのは実は全くなくってただただ「よかったー」がくる。ほっとする。いい仕事はストレスを溶かすってのはこれでも3年続けてみた感想。プラスがあってもマイナスがあっても、「おもしろかったですたのしかったです」に集約させるような、案外小学生の感想文みたいに生きられたらよい春よ来い。

 

やれ年度末。あっちへ行ったり、こっちへ行ったりすることを人は春と呼ぶのです。キャパ越えしているときに思い出す、高校時代の1つのイベントと恩師のお話がある。っていうお話をする。

 

今じゃほとんどの学校でやらなくなってるらしい、卒業生に予め餞を送る会、そう予餞会。僕の通った高校にはまだ残っていて、1月センター試験が終わって1週間くらいか。近くの県立劇場を1日押さえて全校生徒を集めて、今ではどうなのか分からないけど盛りだくさんのコンテンツをお届けする。3年の受験生にとってはとんでもなく貴重な時間に、である。この時点でちょっとアホである。

各クラスの1軍に属していたような女生徒たちが轟かす太鼓部の一糸乱れぬ演奏から始まり、うってかわって全く伴奏に合わせる気のないひょろひょろよろよろの応援団のエールで締まる。普通に考えて逆である頼むぜ。もっと言うと、締めようとするとちょっと待ったと奇声を発しながら一人の男児が壇上に上がり握りしめた両の手の拳を天高く付き上げる伝統的なショートコントがあるんだけど、ここでは触れないでおこう。話すと長くなるし、あれちょっといいよなぁって思ってるし。あと時期的にも精神的にも絶対落としちゃダメだろジャグリング部は、普段全く表に出ないのにここぞとばかりに県立劇場の舞台に立ち、おもしろいくらいに落として帰って行った。部員に友人がいたんだけどちょっと悔しがってた。

そんな中、僕も高2の頃、全校生徒の前で漫才をさせていただいた。冴えない僕らの昼休みは男5人くらいでUNOだったか大富豪だったか飽きずに毎日やっていて。あれなんなんだろ、お金とか一切かけてないし、何の罰もかさないのに、ずーっとやってんの。そんな僕にいきなり天使が、と言うか生徒会長が舞い降りた、と言うか普通に歩いて訪ねてきた。ガラガラガラって、僕に用があると言う。へいへいコクられちゃうのかよなんて伸ばしてた鼻の下は「あんた面白いらしいな?」の一言ですぐに元に戻った。いえ、面白くございませんなんて言えず、えぇまぁと言った。気持ち悪め。なんか面白いことやってってお題に対して僕が出した答えはNONSTYLEの完コピだったんだけど、あれ間違ってなかったんじゃねぇかなって今思う。だってほら受験生、スベったらダメだからさ。そんでもって同じ野球部の大田君を誘って、それ以来大田君のおばちゃんはじめファミリーからすごく感謝されてますっていう話。以上。あと、翌年も野球部の後輩で、控えピッチャーだった2人が引き継いでくれてなんか伝統になったらしい。今ではどうなのか分からないけど。ちょっと嬉しい。

 

で、だ。

ユーモラスでダンディーな英語の山本先生がいつだったか言ってた。うろ覚えで恐縮なんだけど。予餞会をなんでこの大事な時期にやるかって話。

ズバリ、余裕を見せつける会なのだ。まだ、大丈夫。これからでしょ?余裕だぜーってのを餞としてやる。やってやる。

どこの高校もやらなくなった。まして受験シーズンまっただ中。けどクマタカは違う。もちろん二次の配点が高い大学を受ける人が多いってのもあるけど、そんなの抜きにしてもあえて全校生徒で余裕だぜって見せつける。大丈夫って言ってみる。

だから大いに笑うし、先生たちの出し物もけっこう本気でボケてくる。

インフルなったら大変だからって客席みんなマスク装着が義務付けられて、ウケてるかよく分からくなってもそれでも。結局6割くらい浪人するような自由な校風なんだけど、広くて浅いやつもうGood nightってSuchmosも歌うように、そうじゃなく深めなおもろめな人が多かった。僕のテストの点なんかはほんとうんこちんちんだったけど、時たま戻りたくなるし、がんばんなくちゃなと思う。

 

やれ年度末。キャパ越えしたって大丈夫。口笛吹いて(吹けないんだけど)北風ピープー立ち向かう。ブログ書いてる暇あるならやることやれよってあなたは思うかもしれない。そうなんだ。分かっているんだ。明日はすぐそこだ。よゆうよゆう~(白目)。

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SMAPがしみるなぁ。なんて思ったけどミスチルもしみるし、サンボマスターもしみる。大塚愛もしみるし、そういやお昼の吉野家もしみたから、俺すぐしみちゃうのよ。そうなのよ。

 

石の上にも3年経って、あったまってきたその石を、時代が叩き壊そうと、迫るハタラキカタカイカク。

やれAI、君が笑えばこの世界中にって。やれAI、1人じゃないから私が君を守るからって。ハーレイジョエルオスメント君をウッチャンが全力で真似してた笑う犬から月日は流れ、やらなくていい仕事が本当にやらなくてよくなって、とは言え、いなくていい人間はいないからさぁどうするよ。

「ここやっときます」って勇んで胃酸で挙手をする、も、「自動化できるとこを頑張ってる風に手をつけるからヒューマンエラーが起きるだろ」ってご指摘いただくあーはんなるへそ理解納得。頑張っている被害者ヅラは本当に誰もトクしない。そんな風に回ってく変わってく。

だいぶ自分という人間が分かってきたので言っておくと、結構ガンバっているフリをして、小忙しく振舞っちゃう無能人だモーマンタイ。充実してる風に見せて、もうちょっとやりたいことできたんじゃねぇかって、もうちょっと上手に。もうちょっと楽しく。もうちょっとみんなで。

 

彼じゃなきゃできない仕事を作ってしまったらソシキは負け。コジンの価値。

再現性と生産性を考えるようになったよ、子どもの自分が聞いたら引きつりそうな。

 

ワークライフバランス。LOVE&WIFE&PEACE。

「あれほど手軽にクリエイティブなものが発揮できるのは、料理とともにないんじゃないか。」とは、セックスについて語ったタモリさんのお言葉。

好きな子と好きなことひたすらできるいい時代かもしんないよ。商業主義に踊らされ、ルールに則ってチョコくれよう!とか言ってるけど実はそうじゃなくってさ、落ち込んだ時に聴く音楽とか、ずっと大切にしてる本の一節とか、今までで1番笑った話とか、そういうの僕だけに教えてほしいんですよいちころですよ。ヒューマンエラーなんつって恋しちゃってさ。

 

効率化に怯えない。古い慣習に縛られない。本当にやりたいところにエネルギーを注ぐ。0→1の人もいれば、1→10の人もいれば、10→100の人もいる。取って代わられる時代が来るって分かったうえで、何かを世に送り込むとか、会いたい人に会って話をただ聞いてみるとか、先回りして落っこちないようにしてあげるとか。逆に言うと、門限も終電も定時もあってないような時代。もう終電に間に合うように送るようなヘマはしないからさ、って昔仲よかった女の子が教えてくれたback number聞いてる。終電逃すのって共犯なんですよねあれ。

 

マニュアルを作ってあげないといけないなーと思いました。上からはテクノロジーが、下からは次世代が押し寄せるのだから。できない子とできないこと、できるようにしなければ。最初からできるならジャーマネ不要説。ポカリが作れるならおにぎりが作れるなら部室がきれいならマネージャーはいらない。

あたらしいこと作っていかないといけないなーと思いました。脳みその間、静電気パチパチしてるところをポコンチコン(言ってないぞ。ポコチンとは言ってないぞ)ってオンにしてあげないと。そのためだけにやっぱり数もこなすし、時間はかかるし、質も高めるし、観て聴いて触れて心で感じて生きてる生きてく

 

スマホがなくたって、facebookなんかなくたってさ、大事な人の誕生日って忘れないんだよなぁ。結局は人間性。立ち返るいつものオールユーニードイズラブを聞きながら、我1つ、手のひらのチョコをじっとぢっと見つめる。

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お写真を1枚、どうぞご覧ください。

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中学受験を知らないからアレなんだけど、15年1月31日の新聞広告。出身小学校と実名付きで先輩として中1がメッセージ書いてて、「戦い」とか「人生」とか、いや君らまだいくつだよ、と。そんな中「気楽に。」ってだけ書いた右下、早稲田中の子きっと優しい子。

 

毎年の1月末は、これを見て優しい気持ちを思い出すようにしている。僕みたいな人間はちょっと後輩から相談されるだけで、どれどれいやいや俺の場合はね、と自分ガタリをしちゃうのでイマシメを。相手に求められている言葉を慮って、最短距離で届けるような人間になりたいな、と。

 

受験つながり、前回書いた受験生の不安も、自分なりによく分かる分かっている。

264 - 心頭滅却すれば火もまたスズシ

実際に大学生になる日が来て、いかんせん補欠合格だったからそこから家決めて家具買って手続きしてバタバタの3月20日。テレビもネットも冷蔵庫も洗濯機も机も棚も何もない中、埼玉のこれまたド田舎で1人、暮らし始めた。ものすごい不安だった。受験を支えてくれたアイポッドを聞いて、リカルデントを嚙むだけの日々が2,3日続いた。6畳ってこんなに広いのかと悲しくなった。きっと心を閉ざそうと思えば簡単で、ガクセイ時代誰とも口をきかなかった、なんてことにも案外容易くなったかもしれない。2月の2曲のあの沸々とした苦しさ、切なさをただ狭くて広い6畳で受け止めてた。

 

そんな中、たまたまの偶然って重複があって、今の僕の人生観みたいなものになっているような曲に出会う。埼玉、ニシトコのブックオフに流れてた1曲。

 

トータス松本『明星』

www.youtube.com

 

繋がりたくなる。誰かに会いたくなる。今まで会った人みんなに感謝したくなる。

働く。いい仕事する。頑張る。答えは出ない。腹が減る。

何もかも間違いじゃない。っていうメッセージ。補欠合格により「上京」のはずが埼玉で一人暮らしを始めることになってしまったこと。アホみたいいい子ちゃんで生きてきてヘンなビビりが抜けないこと。そんなこんなを丸のみして受け入れてくれる。

 

この歌で一番言いたいことはCメロにギュッと詰まっているような気がして、曰く

「きれいなままで死にたいぜ いや死にたくないぜ」

これこれ、これなんだよなー。むちゃくちゃダサいし、なにも秀でた才能を持っていないし、かっこよく死ねるならいっそきれいに美しく無難にそっと柔らかく死にたいよな、なんて考えがちな初めての一人暮らし孤独の中でも、いや死にたくないぜっていうただそれだけの単純な生きる理由。愚かさとかかっこ悪さを無駄じゃないってまんま力強く歌ってくれて、そりゃもう分かりやすく救われた。このMVが最高だよね、ホント。

 

寒い日が続いて、4年目が迫ってきて、なんで生きるか、なんで働くか、なにを愛するのか、みたいなことちっぽけでもより一層考えるようになって。いや、コウシャク垂れてねぇで行動して成果残してからにしろよってのは分かるんだけど、そういや高校→大学ってこんな感じだったなと、まとめておきます。

 

最後に1つ、俳句の番組に出ていた先輩芸人さんのツイートから拝借して。何を考え、どう生きていくのかみたいないい話。

 

『俳句の師匠が袋回し(短い時間で俳句を作る句会の形式)の際に制限時間が5分なことに対して参加者の方が

「ええ!?5分しかないんですか!?」って言ったのに対し
「大丈夫、今までの人生プラス5分だから」って返したエピソード、スゲー痺れるな。』

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偏差値に囲まれ、社会道徳に括られ、日付が変わる前には寝て日が昇る頃にはきちんと起きる。風呂に1日入らないと床に臥す。歯を1日磨かないと医者にかかる。電気をつけっぱなしで寝ると莫大な費用を請求される。そう、思い込む。

保健の教科書の言うことは絶対で、酒を飲むと脳が縮み、煙草を吸うと肺が黒焦げになる。周りにいないこともなかったけど、恐ろしいくらい末恐ろしくて、1回も手を出さなかった。悪への憧れは微塵もなかった。

そんな風に、自覚はなくても、温室の真綿の中で育った。敷かれたレールを走っていたら、真人間が出来上がっていた。


高3の2月。受験期。ベネッセの「攻」のCM。YUIが歌う夢じゃないやいや。
九州から出てきて親戚従兄弟ん家を泊り歩いて挑んだ、そのたった1週間を僕はなんでだかずっと覚えている。

前乗りして高田馬場、ホテルに泊まる。さすがにペイカードを買う勇気はなく、快く過ごす。最後の参考書を読む。私服の受験生が多いだけで、びびってしまう田舎の制服坊主。あっという間に終わる初日。

日が暮れた新宿南口。従兄弟のケン君に迎えに来てもらう。これから2泊、ケン君の家で過ごす。男3兄弟の末っ子ケン君は優しくて面白くて歳も近くて小さい頃から大好きで。けどちゃんと会うのは4年ぶり?ダイガクセイのケン君の家は初めてだった。


生まれて初めての京王線。見たこともない駅の波、人の頭に東京を感じる。最寄り駅から車に乗り込む。喫煙者の車、煙草の匂いに染まってく。
思えば初めて足を踏み入れる大学生の家だ。灰皿代わりのチューハイの空き缶、付けっ放しのパソコン、テレビのない部屋。帰ってきたらまずテレビを付ける家で育ったので、テレビが無いって何が楽しくて生きてるんだ?ってなった。実際のちに大学生になり、どんどんテレビは見なくなるんだけど。
「うんこしたくなった時誰かお風呂入ってたらいやじゃん」ってユニットバスはやめたほうがいいぞって笑ってケン君は言うそれでも、実家の有り難みに気づく狭くて浸かれない浴槽。

翌日は試験日ではなかったので夜いつもなら寝る準備を始める時間に連れ出してもらう。軽音やってるケン君の仲間の家を案内してもらう。完全に悪になった気分。煙草の匂い。

「好きなのかけていいよ」って助手席の僕にiPodを渡してくれたんだけど、それまで僕が聞いてたいきものがかりとかEXILEとかは1曲も入ってなくて戸惑った。アルファベットのページが長い長い。聞いたことないバンドの名前が続く。唯一知ってたエルトンジョンをかける。「渋いな」って笑われる。

車中の会話も、耳に新しすぎて酔う。アイツ酒飲んで暴れて居酒屋の壁に穴開けちゃってさ、警察連れてかれて超笑った。だの、アイツんち、姿見あんだけど酔っ払って帰って朝目が覚めたらなんか持って帰ってきてたらしい、だの。
「ヤバイですね」って、僕はいつの間にか敬語を使ってた。

一人暮らしの家をいくつか見せてもらったのはありがたかった。部屋のライト、家具の色、指輪とかネックレスとかピアスとかじゃらじゃらするのは似合わないんだけど、そういう人の黒で統一された部屋は、なるほどお洒落だったやらないけど。
おっしゃ一杯飲んでくかって言われて身構えたのが伝わったのか「いやいや、高校生高校生」って助けてくれた。

耳すまって知ってる?あの舞台ってこの辺なんだよ」ってケン君は案内してくれた。すでに日付をまたいでいた。
坂道をひたすら登っていく。彼女から聞いていた耳すまのキュンキュンと、煙草の匂いに染まった中古の外車の助手席から眺める舞台はとても同じ作品とは思えず、違和感と、好奇心と、不安と何て言っていいか分からなかった。神社で、ひとまず、お参りした。受かりますように。ちゃんと、ちゃんとした、大学生になれますように。

帰り道、ドラムを担当してるらしいケン君が1曲1曲ドラムパートを弾きながら指でハンドルを叩いてる。大学から始めたドラムも基本は耳コピらしい。「エモい」って言葉を教えてもらった。何のバンドだったかガールズロックで「このバンド、ドラムすげぇブスなんだけど巨乳なんだよ」ってケン君に教えてもらった情報も、あまりに接点がなく、一度聞いただけのことは忘れてく。でも、2曲だけずっと今でもずっと心に引っかかってる曲がある。

pegmap『渦』

www.youtube.com

チャットモンチー『染まるよ』

「小学生でも思いつきそうな最初のギターの始まりエモい」って教えてもらう。

www.youtube.com

親以外、歳の近い人の助手席に乗る不安と、まだ初日が終わっただけでこれから1週間試験が続いてく将来をかけた不安。煙草の匂い。東京って人が多いな、だけじゃない。関わったことない色んな人が山ほどいて、警察に連れてかれることを笑えるオトナがいる。

 

翌日、バイトに出かけるケン君を見送って、1人ニコ動でpegmapをかける。youtube以外の動画サイトもそれまでは知らなかったし、コメントが流れてくるの1つ、衝撃。多摩川沿いを気分転換に散歩してみる、あの夕焼け。

たった1週間だけなんだけど、人生が変わった1週間と言ってもいいかもしれない。別にそこからバンドを始めたわけでもなく、煙草を吸い始めたわけでも、親に反抗しだしたわけでもないんだけど。景色、匂い、そしてこの2曲。それ以来、2月のテーマ曲はずっとこれで。今年も2月がやってきた。春を待つ不安はまだ消えそうにない。でも、そういった感情がひっそり眠る自分の暗さの受け皿になっていると思う。ネアカではあるんだけど最もネクラに近いネアカだと思っていて、それってネクラにも入れてもらえず、ネアカからはがっかりされ、居場所のなさを突き付けられる。そんな瞬間が実はけっこうある。

 

ケン君ちの2泊以降のホテル泊はペイチャンネルも買ってみた。親戚んちではスラムダンク完全版を読み漁っちゃった。その結果、当然なんだけど初日の試験以外の3つは全部落ちた。

なんなら初日の試験ですら、補欠合格だった。